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歌曲

花のみ吉野

 
伴奏曲 8本用
 
  今様の旋律はいくつか在るようですが、吟詠界では平調越天楽や黒田節の旋律で歌われることが多いです。
当曲はそれらとは別に歌曲として作曲したものです。
歌曲は和歌や漢詩の前後あるいは間に挿入して使われることがありますが、難しいのは吟詠の発声と歌曲の発声を変えなければならない点でしょう。
 
  花のみ吉野 
   雲か霞か み吉野の
春に昔の跡訪えば
永久に恨みを吹く風が
散らす桜の花吹雪

夢かうつつか 九重の
在りし宮居の歌ごよみ
めぐる年月語りては
あわれ散る散る花吹雪
 
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